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CHOP-ME-NOT DIARY▲
アマゾンさんから一冊の本が届きました。
世界言語への視座 歴史言語学と言語類型論 圧倒されるほど気難しそうなタイトル……。 発音に興味あるとかどうとか先日申していたのが高じて、こんな格調高そうな本に手を出すに至ったのです。本体価格4200円です。定価で買いました。 ぱらぱらっとめくったところ、やはり難しいことが書いてあって挫折しそうになったのですが、割と簡単そうなところを見つけて読んでみました。そうしたら、 お・も・し・ろ・い! 読んだのはここです。 「第14章 世界言語の数詞体系とその普遍的基盤」 この章で著者はまず、世界的に10進法が当たり前に使われているけどそうなるにはそれなりに理由があったと述べています。そして世界には10進法以外の体系も残っているのだぞと、その例を挙げています。 最初に身近なアイヌ語について、1から5までは普通に数えるのに対し、6以上は「10よりいくつ少ないか」で表すと教えてくれます。つまり6は「4少ない」、9は「1少ない」。19までは「10にいくつ足すか」で表し、20には特別な名前が与えられ、それ以降の大きな数字は20の倍数で表されます。 要するにこれは、1ケタは5進数、2ケタ以上は20進数で表現しているということだそうです。 単純に連想するのは、5というのは片手の指の数、20というのは両手両足のすべての指の数です。10進数はもちろん両手の指の数ですので、結局のところ、発端の着想は一緒ということなのでしょうね。 お・も・し・ろ・い・なあ! ところが。 さらに読み進めますと、世界には2進数で数える人々がいるようなのです。 本にはこうあります。ニューギニアのバム語では、1を表す「bat」と、2を表す「yara」しかなく、たとえば5を表そうとすると「yara yara bat」になるそうです。数学的な2進数とは異なる意味合いですが、数字を表す語が2つしかないということで2進数なのですね。これだと10を言うのも大変ですね。大量に数を数えなくても事足りる文化だったのでしょうね。 ああ、お・も・し・ろ・い・なあ! 知的好奇心が刺激されまくりです。 やはり本って偉大ですよね。自分ひとりががんばっても調べられないことがすでに載っているんですから。端から端まで読んですべて自分のものにしたい。今はそんな気持ちです。
by polisan
| 2010-05-12 01:59
| 雑学
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